紙ヒコーキ

おまえのいなくなった部屋に

紙ヒコーキがひとつ落ちている

ぼくが催しでもらってきたもの

仕事が一段落したら

公園で飛ばしてやろうと思っていたが

その前に

おまえの方が空高く

いってしまった

 

休日のよく晴れた午後

外に出て

ひとり公園に行く

楽しげに親子連れが遊んでいる

ボールを蹴ったり

バドミントンをしたり

砂遊びをしたり・・・・・・・

 

ぼくは

持ってこなかった紙ヒコーキを手に持って

思いきり

空に向かって飛ばす

それは高く軌跡を描いて飛んでいく

おまえはよろこぶ

ぼくのとなりで

そうしていつまでも

ふたりでその跡を追っている

 

高階杞一

早く家へ帰りたい」所収

1994

One comment on “紙ヒコーキ

  1. 「紙ヒコーキ」は高階杞一様のご承諾をいただいた上で掲載しております。
    無断転載はご遠慮ください。

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    高階杞一ホームページ
    http://tkiichi.sakura.ne.jp/

    空とぶキリン社ホームページ(高階様が代表をされている出版社)
    http://toburin.cart.fc2.com/

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