一つの星に わたしが望みを見うしなつて暗がりの部屋に横たはつてゐるとき、どうしてお前は感じとつたのか。この窓のすき間に、あたかも小さな霊魂のごとく滑りおりて憩らつてゐた、稀れなる星よ。 原民喜 「原民喜詩集」所収 1951