胸の底が

胸の底がいきなり陥ち込み

悲しみがなだれこんできた

ひとりになり

窓のところへ行つた

その瞬間

みるみる世界が凝縮するかと思はれた

絞られるかのやうに

 

高橋元吉

高橋元吉詩集」所収

1962

2 comments on “胸の底が

  1. 最近かなり悲しいことがありました。死に関することです。
    ずいぶんと胸の底というやつが抜けたようでしたが、白菜と鶏団子の汁に七味をかけたのと、焼いた丸餅を2個食べたら、底が埋まるようでして。
    特に餅が効果的で。
    悲しみというものには身も蓋もないものかと。それは救われたような情けないような、気分でした。

  2. 抽象的な内容なのに、言葉に具体性があるかのような響きがありますね。

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