秀ちゃん

私は秀ちゃんが好きです
秀ちゃんはいつもうっすらとだまっています
私と同じように眼鏡をかけています
船つき場に二人で立って
海をみてます

秀ちゃんと二人でいると
むずかしいことちっとも話さない
私の胸のなかのむずかしいこと
ちっとも分ってくれない
それでも私は秀ちゃんが好きです
二人同じ夢みてるのでしょう
青い樹のなかで
青い葉っぱ食べる夢でしょう

山本沖子
「花の木の椅子」所収
1947

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