潜水服をきる
水のなかにもぐる
ためではない
空のなかに
舞いあがる
ために
ない命綱がひかれて
しまったのだから
蹴る
蹴る
浮かばない浮かばない
しかも命綱は
垂れて光っているから
空のなかに
舞いあがら
ねばならない
ゆっくり逆立ちして
ない命綱を切る
舞いあがれ
ないからこうして
潜水服をきて
向きをかえて
空のなかに
舞い
落ちて
ゆこう
というのだ
宗左近
「こころ」所収
1968
潜水服をきる
水のなかにもぐる
ためではない
空のなかに
舞いあがる
ために
ない命綱がひかれて
しまったのだから
蹴る
蹴る
浮かばない浮かばない
しかも命綱は
垂れて光っているから
空のなかに
舞いあがら
ねばならない
ゆっくり逆立ちして
ない命綱を切る
舞いあがれ
ないからこうして
潜水服をきて
向きをかえて
空のなかに
舞い
落ちて
ゆこう
というのだ
宗左近
「こころ」所収
1968