ミオの星から

なんども生まれかわる星がある
闇に光り 闇に消えて 
ある日 秋の町にとどくのだ
あたりにはぼうぼうと
赤い夕日が燃えていて
その一点に
ミオの光はともるのだ
私は書こう あなたに
生まれ変わるための
長い年月について
そこにとどくときのよろこびと
消えるときのおののきについて
何億年も残るのは 私の体を包んだ
もう一つの金色の光であったことを

稲葉真弓
「アンサンブル」掲載
1992

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