理由

おれの理由は
おれには見えぬ
おれの涙が
見えないように
見ようとしても
眼がくもるだけだ
涙はおれに
物質だすくなくとも。
見ようとすれば
それだけ見えぬもの
そこへ一挙に
理由が集中する

石原吉郎
「満月をしも」所収
1978

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください