骸骨が歩く 宙づりになって
空洞の目にはスクリーン
映りはするが感じはしない
骸骨に恋をしかけ 未来を語る
そのおかしさに
骸骨は誰にも見えない涙を流す
血はもう流した 好きなだけ
骨はからから乾いていく
埋められるのも もう諦めた
粉々に崩れゆくのを 待つばかり
その気楽さに
骸骨は痙攣して笑う
廣津里香
「廣津里香詩集」所収
1967
骸骨が歩く 宙づりになって
空洞の目にはスクリーン
映りはするが感じはしない
骸骨に恋をしかけ 未来を語る
そのおかしさに
骸骨は誰にも見えない涙を流す
血はもう流した 好きなだけ
骨はからから乾いていく
埋められるのも もう諦めた
粉々に崩れゆくのを 待つばかり
その気楽さに
骸骨は痙攣して笑う
廣津里香
「廣津里香詩集」所収
1967