別離 できるなら ぼくはそこでその全部を暗誦したかつた (生きた日のかぎりを) それからプールの縁に桜草をいつぱいに植えて行きたかつた わらべ唄をうたい 遠い日の子供になつて 嵯峨信之 「嵯峨信之詩集」所収 1989