恋と病熱

けふはぼくのたましひは疾み
烏さへ正視ができない
 あいつはちやうどいまごろから
 つめたい青銅の病室で
 透明薔薇の火に燃される
ほんたうに けれども妹よ
けふはぼくもあんまりひどいから
やなぎの花もとらない

宮沢賢治
春と修羅
1922

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