十五の少年

十五の少年

東京で靴磨きをしてゐた

うまくゆかないのであらう

職を求めて大阪へ行つた

大阪にも職はなかつた

東京へ戻るため汽車に乗つた

その汽車の中で少年は服毒した

苦しみだしたので助けられた

遺書があつた

遺書にはかう書いてあつた

もうこれ以上は悪いことをしなければ

生きてゆかれません

 

高橋元吉

「草裡」所収

1944

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