青い吹雪がふかうとも

おまへのそばに あをい吹雪がふかうとも

おまへの足は ひかりのやうにきらめく。

わたしの眼にしみいるかげは

二月のかぜのなかに実をむすび、

生涯のをかのうへに いきながらのこゑをうつす。

そのこゑのさりゆくかたは

そのこゑのさりゆくかたは、

ただしろく いのりのなかにしづむ。

 

大手拓次

藍色の蟇」所収

1912

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